
東南アジアは、世界で中国・インドに次ぐ経済成長を遂げています。活力にあふれると同時に多くの問題も抱えるこの地域を、さまざまなディシプリンから理解しましょう。
教員


太田 淳
経済学部教授。ライデン大学 Ph.D. (歴史学)。インドネシア経済史。18-20世紀初頭の西ジャワ、北スラウェシなどの地域社会がどのように商品作物栽培や貿易、移民などを通じて外部社会と接触し変容したかを研究しています。最近は気候がどのように農業に影響を与えたかに関心を持っています。主要著作:『アジア経済史』共編, 岩波書店, 2024年. Special Focus: “Environment and Public Welfare in the Creation and Development of Economic Infrastructure in Southeast Asia, c. 1800-1930,” Southeast Asian Studies 12-1(2023) (guest editor). 『近世東南アジア世界の変容−グローバル経済とジャワ島地域社会』. 名古屋大学出版会, 2014年(第12回日本学士院学術奨励賞ほか受賞)など。
加反真帆
グローバルリサーチインスティテュート助教/潮田フェロー。京都大学アジア・アフリカ地域研究研究科博士(地域研究)。環境保全と地域住民の所得維持の両側面から、インドネシアの熱帯林保全ガバナンスの課題について研究しています。博士論文では、スマトラ島リアウ州の熱帯泥炭地で展開する保全ガバナンスが地域社会に与えた影響を、制度設計・運用の担い手・地域社会経済へのインパクトに着目し実証的に分析しました。近年は、引き続きスマトラ島やカリマンタン島の熱帯泥炭地をフィールドに、人口増加や定住化、環境保全政策による土地利用規制強化の中で、同地域の特徴の一つとして語られてきたフロンティア性がどのように変容・再編されているのかに関心を持っています。主要業績:加反真帆・御田成顕・水野広祐(2024)「インドネシアの泥炭保全ガバナンスがもつ経済的機会の偏向性―リアウ州における村落世帯調査から―」『東南アジア研究』61, 93–124.

中鉢 夏輝
経済学部学振特別研究員(PD)。博士(地域研究、京都大学)。専門はイスラーム研究、環境人文学、宗教と環境。博士論文は、ジャワ島でのフィールドワーク(2023-2025年)をもとに、現代インドネシアにおけるイスラームに基づく環境倫理や環境保全活動の展開について書きました。現在は、インドネシアやマレーシア、湾岸アラブ諸国で拡大しつつある、環境配慮型のイスラーム金融/経済に関する調査を進めています。主要業績は、Devotion through Waste: Ethics of Waste Sadaqah in Indonesia, Worldviews: Religions, Culture, and Ecology 29-2 (2025)など。

難波ちづる
経済学部教授。リヨン・第二大学Docteur(歴史学)。フランスのインドシナ植民地支配を主にベトナムに焦点を当てて研究しています。第二次世界大戦期のインドシナにおける日仏共同支配や戦後のフランスによる日本人戦犯裁判、最近では植民地支配と環境の問題(特に森林統治)に関心をもっています。主要著作: Français et Japonais en Indochine (1940-1945) : Colonisation, propagande et rivalité culturelle, Paris : Karthala, 2012. "Colonization and forestry in French Indochina: The control, use, and exploitation of forests" Asian Review of World Histories, vol.9, no.1, 2020など。

山本信人
法学部教授。コーネル大学Ph.D.(政治学)。インドネシア政治史、東南アジア政治史。ナショナリズム研究から始まり、20世紀以降のインドネシアを中心とした東南アジア政治を研究しています。コロナ禍以降、インドネシアにおける政治体制の移行期におけるナショナリズム、暴力のあり方について調査を進めています。主要著作:Censorship in Colonial Indonesia, 1901-1942 (Brill, 2019)、ed. The COVID-19 Pandemic and Risks in East Asia: Media, Social Reactions, and Theories (Routledge, 2023)、編著『アジア的空間の近代ー知とパワーのグローバル・ヒストリー』(慶應義塾大学出版会、2020年)、編著『東南アジア地域研究入門3政治』(慶應義塾大学出版会、2017年)など。

